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―ワクチン接種は綱渡り―

新型コロナワクチン接種体制―ワクチン接種は綱渡り―


 4月25日、3回目の緊急事態宣言が発令されました。いかに早く多数に安全にワクチン接種するかが喫緊の課題ですが、インフルエンザ予防接種のように順調に進むかどうか課題山積です。?ワクチン管理:主に使用するファイザー社のワクチンは-75℃で保管、解凍後5日以内、希釈後6時間以内に使用する必要があります。貴重なワクチンの効率的な接種が求められます。?V-SYS(ワクチン接種円滑化システム):医療機関では、ワクチン接種数を入力、請求書を出力することになります。HER-SYS、COCOAの惨状から見て、厚労省のシステムの連携不全によるワクチンの予約管理の混乱が危惧されます。?アナフィラキシーショック:インフルエンザワクチンでは100万分の1程度ですが、新型コロナワクチンでは約3万分の1と報告されています(4月30日、厚労省)。ワクチン接種後の急変に的確に対応することが求められます。?接種後死亡:228万人接種にて19人死亡(1/12万人)、65歳以上は13人、80歳以上は8人と厚労省から報告されています。ワクチンの有効性が副反応のリスクを上回ることを説明し同意を得ることが必要と思われます。
 ワクチン後進国、IT後進国、低レベル政治の三拍子が揃ったわが国ではコロナ対策は後手後手となっています。国はワクチンを確保、厚労省はワクチン接種を市町村に丸投げ、いつものように現場の使命感に頼る構図になると思われます。新型コロナ診療とワクチン接種が重なり医療現場に一層負担がかかることが懸念されます。