わたしたちの健康読本48 心臓の病気
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② 心筋梗塞(しんきんこうそく) 冠動脈内腔にできたプラークが破れて、血栓が形成され、この血栓によって冠動脈が完全に詰まってしまう病気です。心筋に酸素や栄養を送っている血管が閉塞するため、その先の心筋は死んでしまいます(壊死)。心臓突然死につながりかねず、死亡率は約30%と危険な状態です。それだけに一刻も早い対応が求められます。 心筋梗塞では前胸部に激しい痛みを感じます。狭心症よりも強く、冷や汗が出て、嘔吐することもあります。狭心症の場合は安静にて痛みは数分程度で治まりますが、心筋梗塞では30分以上続きます。また、(狭心症の特効薬である)ニトログリセリンを舌下しても効果がありません。心筋梗塞と思われる場合は、一刻も早く救急車を呼んで病院に搬送してもらうことが大切です。 心筋梗塞の診断は、心電図、血液、心エコー検査で行われます。治療の最優先課題は、血栓によって遮断された冠動脈の血流の再開通です。発症後数時間以内に再開通できれば、心筋の壊死をある程度の範囲に抑え込むことが可能です。狭心症の治療と同様、手首の動脈からカテーテルを冠動脈まで挿入し、ステントを留置します。 心筋梗塞では、2週間前後の入院治療が必要となります。退院後も薬物療法と日常生活の管理が欠かせません。狭心症と同様、血栓の形成を防ぐ抗血小板薬を中心に、コレステロール治療薬などを使います。禁煙は基本中の基本で、カロリーや食塩摂取の管理、症状に応じた運動も必要です。9虚血性心疾患  虚血性心疾患

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