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在宅患者訪問診療料の問題点 ―揺れる在宅医療―


現在、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅が急速に増えています。それに伴い、在宅医療を担う医療機関の確保と質の高い在宅医療の推進が求められてきました。

今年度の診療報酬改定では、これらの施設の患者さんを多く抱える医療機関の在宅患者訪問診療料と在宅時医学総合診察料の1カ月の合計が1/4程度まで大幅減額になりました。厚労省としては増え続ける医療費の抑制策の一つとして、「地域包括ケア」のもと「病院から地域へ」と在宅医療の充実を進めてきた経緯があります。2年前には在宅医療の診療報酬は増額されました。そして今度は大幅に減額になり、在宅医療に携わっている先生方は、突然はしごを外された格好です。今回の改訂により、在宅医療の担い手医師が集まらなくなり、訪問診療からの撤退が進んでしまうのではないでしょうか。在宅医療推進施策とは逆行しているように思われます。

厚労省の二転三転する方針に、我々医師の不信感が増すばかりか、医療現場は対応できず混乱を引き起こすことは必至で、根付き始めた在宅医療そのものに影響を与えかねないと思います。