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2016年度診療報酬改定向けて ―物から人への流れを―


すでに財務省は、社会保障費の伸びを抑制するため、2016年度の診療報酬改定で「マイナス改定が必要」としています。確かに社会保障費は高齢化がすすんでいる状態では、年々増大し、国家財政におおきな影響を与えています。

しかしながら、消費税増税により、病院や診療所の利益率が大幅に抑えられている現在、診療報酬や検査料、入院費など人を介する部分について、診療報酬を下げることは、医療の荒廃を招きかねません。このような状況で、最近出てくる新薬は不思議なほど高い薬価であることが多く、首を傾げたくなります。またジェネリック薬品の薬価も、諸外国に比較すると高止まりしています。日本の医療費の3割、医療費の伸びの4割を占める薬価について、もう少しきちんと向き合うべきです。物の値段(薬価など)を下げて、人の値段(技術料など)をきちんと確保するべきです。