適正医療費と医療費の適正負担―世界一の医療パフォーマンスを維持するために―
高齢化の進展に伴い、医療費は増大傾向にある。今回の診療報酬改定でも、財務省は実質マイナス改定を強く主張した。しかし、世界先進各国の人口の高齢化に伴う医療費対GDP比率の伸びは日本をはるかに凌いでいる。日本では世界に類をみない急速な高齢化の割には、医療費の増大は抑制されており、極めて質の高い良好な医療パフォーマンスが保たれている。
その維持のための方策を考える事も喫緊の課題であり、以下の点を検討すべきである。
1)医学や医療技術の進歩向上は技術料として診療報酬上もっと評価されるべきであること。
2)薬局調剤医療費の伸びは最近11年で372%以上とされ、診療報酬上見直すべき時期にきていること。
3)若い世代の窓口負担3割に鑑みて、高齢者にも将来を見据えた窓口負担を求めること。