医療行為外でも インフォームド・コンセント ―岐阜の病院のエアコン故障事例について―
8月に岐阜の病院で入院中の高齢者が相次いで亡くなる事例があり、大きくニュースで取り上げられた。
報道によると、20日に病棟のエアコンが故障し業者に修理を依頼したが、1か月かかるとされた。そのため各室に扇風機を置くなどの対策を行ったが、26日22時から翌日12時の間に4人の高齢患者が死亡、また28日にも1人亡くなった。そのため警察と保健所が、関連につき捜査・検査を行っているとのことであった。
日頃、医療機関は地震、停電、断水などへの対策は、十分行っていると思う。ビル型病院でのエレベーター故障、道路の土砂崩れによる職員の通勤困難など、単独ではクリティカルでない問題が、思いもかけず病院機能をマヒさせるようなことは起こりえる。
予測し得ない事態が起き、苦しい選択が迫られるときこそ、患者さん・家族へのインフォームド・コンセント(十分な情報が伝えられた上での合意)を忘れてはいけない。