手書きとキーボード入力による記憶の差―もう少し手書きを見直してもいいのでは―
最近、手書きで文字を書く機会がめっきり減ったような気がします。電子カルテを導入してからさらにその傾向に拍車がかかった気がします。それに伴い、いざ手書きで文章を書こうとした時に、簡単な漢字が思い出せない(忘れた)ということが頻回に起こるようになってきました。決して年齢のせいばかりではないと思います。キーボード入力に慣れてしまって漢字変換に頼っていることが原因の一つではないかと直感的に感じています。
?手書きで漢字を書く時、無意識のうちにその漢字に関する記憶を呼び起こし、形をイメージして手を動かして文字を書いていると思います。キーボード入力の場合は読み仮名を入力して漢字に変換し、いくつかの候補から適切な漢字を選んでいます。脳にかかる負荷は後者の方が軽いと思います。日々この作業を積み重ねています。人間の体の機能(骨の強さ、筋力、心肺機能等)の多くは、ある程度の負荷をかけて使っていないと衰えてきます。この事実に異論はないものと思います。脳における記憶の定着においても同じことが言えるのではないでしょうか。
キーボード入力は時代の流れで、もはや元に戻すことはできません。また文章作成の上で多くのメリットがあることは承知しております。しかしキーボード入力に慣れることで記憶の定着が弱められている気がしてなりません。難しいとは思いますが、日々の生活の中で手を使って書くことをもう少し増やしてもいいのではないかと感じております。
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