我が国の新型コロナ対策ー医療アクセスの良さは最大の強みである―
4月9日時点で、日本のCOVID-19感染者は、累計496,706人、死亡者数9,337人です。世界の状況は、1億3000万人以上が感染し290万人近くが死亡されていて、我が国は、欧米などの先進国と比べても感染者数、死亡者数ともに著明に低く抑えられています。マスコミがいかに煽ろうとも、PCR検査数は諸外国に比べて低いにもかかわらず、この新たな感染症に対して日本は上手に対応しています。これは、もちろん政府と医師会の連携、医療関係者の努力、国民の協力等いろいろな要因による成果ですが、大きな要因として一つ上げたいのが、我が国の医療アクセスの良さです。ちょっと風邪っぽい、ちょっと体調が悪い、食事の味が変だなどで簡単に近くのお医者さんに受診できるのが、皆保険制度による日本の医療システムの最大の強みです。無症状の方にいくらPCR検査を行っても、次の週に罹患していないとは限りません。むろん一時の歌舞伎町のように限定した地域で市中感染が拡大している状況では全員のPCR検査は有効ですが、感染者数が比較的少ない状況では、有症状の方を早めに拾い上げて治療や二次感染の予防に努める方が、効率的です。ちょっと体調が悪いときにかかりつけ医を受診し、経験を積んだ医師が診察して、必要な人をPCR検査につなげることができる。この世界に冠たる日本の医療システムを、もう少し誇りに思っても良いのではないでしょうか。