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意外に重要な高血圧治療


2022年09月01日

 高血圧症はありふれた疾患で、有病者数は約4000万人と試算されている。自覚症状がないためか病気と認識していない人も多く、治療中の病気はありますかと聞くと、「何もない、ただ血圧がたけーだけだ」と答えたり、「俺は血圧は150以上ないとだめだ」などという人も多い。
 しかし、厚生労働省が発行している厚生労働白書の「リスク要因別の関連死亡者数」によると、1位は喫煙、2位が高血圧で、このふたつが断然多い、ちなみに3位は運動不足、4位は高血糖、5位は塩分の高摂取となっている。高血圧は循環器疾患(日本では脳梗塞、脳出血)の最大の危険因子である。脳卒中に伴う要介護状態の予防は高齢化社会の最大の課題であり、高血圧は放置しない方がよい。
 日常生活上の注意は、減塩食、飲酒はほどほどに、禁煙、ストレスをため込まない、適度な運動、適正体重の維持などであるが、それでもだめなら降圧薬を使い、血圧のコントロールをすることは思っている以上に大切である。
                                            広報委員会  原田和郎